2011年11月27日日曜日

11/20 CRMワークショップ詳細 「なべパカー」




はじめまして。りんふく新規東京スタッフの小牧沙椰ことしゃおむーです。今日は20日に行われた【福島復興のためのCause Related Marketingワークショップ】における一班の様子を報告させて頂きます。



ウォーミングアップ、福島の現状説明とCRMの講義を経た後5チームに分かれてグループワークに入っていきました。一回目の発表に向けてまずは取り組むべき問題を何にするか、そしてその問題を解決するためにはどうすればいいのかということについて各班で考えました。






一班ではどの問題に焦点を当てるかということを決めるため、チーム5人でまずブレインストーミングをしました。各自が思いついたことをポストイットに書き、模造紙に貼っていきました。

その結果、除染、産業や雇用など放射能に関する根本的な問題と、コミュニティの崩壊や心のケアなど精神的な問題に分けられました。短い時間の中で初めてCRMに取り組むということを考慮に入れて私たちはコミュニティの崩壊に焦点を当てました。










そして一回目の発表で一班は、仮設住宅で孤立している人たちが周囲の人達と新たなコミュニティを作れるように、なべパカーを提案しました。なべパカーとは、なべパーティーをする車 の略で、被災地の仮設住宅をまわるなべ屋台の車という意味です。


なべパカーではなべだけでなくお酒の力で参加者にお互いに仲良くなってもらうために、例えばアサヒビールさんにスポンサーとなって頂くことを考えました。

図式としてはなべパカーのマークが入っているアサヒビールを消費者が一つ買うごとに、その売り上げのうち10パーセントがなべパカーに寄付されるという形をとることにしました。また、もう一つのスポンサーとして日産自動車さんにご協力頂き、消費者が日産レンタカーを一台借りるごとにその売り上げの一割がなべパカーに提供される、という仕組みにすると発表しました。



なべパカーを提案した理由は二つあります。一点目はなべに関して、当初私たちは仮設住宅で飲み会を開くことで来てくれた人たちに仲良くなってもらおうと考えたのですが、いわゆる飲みにケーションでは子供が参加できないので、世代関係なく楽しめるなべパーティーを思いつきました。二点目は車に関して、鉄腕ダッシュのソーラーカーのように被災地を巡れたら話題性があっておもしろいと考えました。



発表後竹井さまと村田さまからフィードバックとして、これからどこまで具体化できるかが何より大事であること、なるべくたくさんの人を巻き込めるプランにすること、どんな理念を持ったどの企業にアプローチするのかを考えること、SNSをどのように利用しより多くの人に自分たちの取り組みを知ってもらうにはどうすればいいかを考えることなどのご意見を頂きました。






そして最後のプレゼンテーションに向けて、各班でそれぞれのプランを具体化する作業が始まりました。











一班ではそれまでどの問題に焦点を当てるかという点に時間を費やしていたため、具体化しきれなかったところもありましたが、竹井さまや村田さまのアドバイスを頂いて次のようにプランが出来上がりました。




なべパカー

目的・・・仮設住宅や借り上げ住宅で孤立している人たちが今暮らしている土地で新たなコミュニ   ティを作れるように、お酒となべの力で被災地を盛り上げること。

CRMの構造・・・日産とアサヒのコラボ!
①消費者が「みんなでなべすっかー」というキャッチフレーズが書いてあるアサヒ ビールを買う or  同様のキャッチフレーズのついた日産レンタカーに乗る 
②その売り上げの一割がなべパカーを運営するNPOに寄付される
③消費者は気軽に社会貢献でき、企業は売り上げが伸び、NPOはなべパカーの運営費が調達できる。win-win-winになれる(^^)

※寄付はあくまでなべパカーの運営費に充てられるのであって、なべパカー自体が利益を上げることは想定していません

※アサヒビールの中でも特にノンアルコールビールをなべパカーの宣伝に使います(なぜならアサヒビールさんのノンアルコールビール「ダブルゼロ」はその市場で大きなシェアを占めていないということを考えると、アサヒビールさんにとってイメージアップにつながるこの企画に利用価値をつけられるからです。by 村井さま また、ノンアルコールビールを飲んで日産レンタカーを運転すればより社会貢献できるという点を強調する意味もあります) 


なべについて・・・
飲み放題も含めて値段は1500円以内で抑える(なるべく多くの人に来てもらうため)。なべの食材については地元の野菜などを使い地産地消に(食材の輸送費を抑えることができるから。またたとえば近所の斉藤さんが作った野菜、というように生産者の顔が見えると消費者も安心して食べられる面があるため by 竹井さま)

対象者
①消費者・・・被災地のために何かしたいと思ってはいるがなかなか行動に移せない、お酒が好きな老若男女
②企業・・・アサヒビールさん、日産自動車さん
③NPO・・・緊急支援期から生活再建期への移行により、今までしていた仕事が減ったNPO
④被災者・・・被災した方全員

宣伝について・・・mixi, facebook, twitter などで上記の対象者に発信してもらう。また、アサヒビールと日産のCMの最後になべパカーの宣伝をする全く同じ映像を流してもらう

その他・・・同じ被災地でも場所によって情報格差が激しいということを踏まえ、なべパカーは山の上に住んでいる人でも平地に住んでいる人と同じ情報を手に入れられるように発信していきます。また、被災地間で手紙を運びます。






以上の内容のプレゼンテーションを終え、フィードバックとして会場から様々なご意見を頂きました。



このプランだといかに多くの人に注目してもらえるかということがカギになるから、そのために「あいのり」のように若い男女達をなべパカーに乗せることで世間の注目を集められるのではないか(代表 菅家)

被災地の地酒をなべパカーに使えないか(福島支部長 秋山)

食材についてもっと掘り下げてほしかった

なべパカーに使う車種を特定できるとよかった(竹井さま)

なべパカーを、被災地の人たちが集まって一緒に料理を作れる場にしてはどうか。実際東京で客が店で料理できることが流行っているし、共同作業で仲良くなれる

なべパカーが今どこを走っていて、どのように活動しているか、今男女の恋愛関係はどうなっているのかがわかるホームページを作る。そこにアサヒビールと日産レンタカーの宣伝を入れる。

なべパカー自体に価値をつける(なべパカーを見られたらラッキー または なべパカーを見るために被災地に行きたいと思わせるくらい)




すべての班のプレゼンテーションが終わり、審査の結果私たち一班はグランプリを頂きました。

その理由としては、①他の人がのりやすいプランであること②いろんな人を巻き込めること③話題性があること④みんなが楽しめること を挙げて頂きました。





私自身の感想としては、一つのことを議論するために多角的な視点が必要なこと、そのためにも正確で幅広い知識が必要であることを実感した一日でした。そして、この日の議論が白熱して行われた大前提として、被災地の今後を日ごろから考えている意識の高い方たちが参加して下さったからこそ最高にアツいワークショップになれたのだと改めて痛感しました。

これからも未熟な自分ですが、少しでも復興のため役に立てる人間になれるよう、努力して参ります。

最後に、会場を貸してくださったダイヤモンド社の宮田さま、ゲストとして来てくださった竹井さま、村田さま、一緒にワークショップを創り上げてくださった参加者のみなさま、それから告知などさまざまな形で協力してくださったみなさま、ありがとうございました!!


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